シンビ二種

2010/04/19


今年は、蘭の花の開花が二週間ほど遅れた感じですけれど、雨が続いた昨夏の生育不良に加え、引越しに伴って屋内のどこが温度・日照がより適切かを筆者がわかるまですこし時間がかかったせいでしょうか。

それでも、四月も半ばを過ぎ、いくら戸外が冬のような寒さが断続的に続いていても、これから咲くものや、満開を迎えているものや、咲き終わったものなどそれぞれ様々ですわ。

キンリョウヘンのつぼみが今年もずいぶん大きくなってきまして。元は同じ株だった我が家のふた鉢は、昨夏の長雨と日照不足にもかかわらず花芽を片方には三つ、もう一方には五つつけており、二月の終わりから三月半ばにかけて花芽が三つの方を少し暖かいというより、寒くないところで管理して促成気味に、どうしても育ちの遅くなる花芽の多い方を今年はあまり暖かくならないところで管理して抑制気味に育て、目下こんな具合に花芽の育ちに早遅ができておりまして。

一枚目の画像、向かって左の鉢は、2008年の秋遅くに出てきた小さな葉芽を放置したところ、そこからまた昨年遅くなってから一つ葉芽が出てきており、二つ育てたバルブ…昨春開花した二つのバルブそれぞれに一つずつの葉芽を育て、それらが育ったもの…のうちの片方には二つの花芽、遅くに出た葉芽を抱えているバルブには一つの花芽が。

右の鉢は、一昨年の育ちが実によかったためか、開花したバルブ二つのうち、片方からは双子のような大きな葉芽が二つ出てきまして、その両方とも育ててみまして。通常一つのバルブから複数の葉芽を育てると、養分が行き渡らずにバルブが秋までに充実せず花芽が付くにいたらないことが多いものですが、この株は幸いにも二つ育った葉芽に三つの花芽が付きまして。もう一つのバルブからは一つの葉芽だけ残しました…二つの葉芽を育てた方に花芽が付かなかった場合、こちらには花芽が付くように、と…ので、こちらには二つの花芽が出て、計5つの花芽に。

一枚目の画像は葉によって花芽が隠れてよく見えませぬので、角度を変えて撮影した画像を組み合わせ、花芽に水色の丸をつけてみまして(二枚目の画像)。

左と右の花茎の育ちに差があるのがご覧いただけますでしょうか。

ついでながら:

キンリョウヘンやカンランなどの野山に自生している「原種」の学名は、

キンリョウヘン Cymbidium floribundum (pumilum) 

カンラン Cymbidium kanran Makino

のように、ラン科シンビジウム属の属名Cymbidium の後ろに来る名称が小文字で始まっていますわね、その後ろ(三つ目の単語)は、カンランの場合は命名者の名前牧野富太郎の ‘Makino’ になっていたり、キンリョウヘンの場合には学名が二つ目が ‘floribundum/pumilum’ の二通りの主張があるようですが、同じ種の中の個体変異を品種として扱う場合…たとえばキンリョウヘンの白い花の咲くものを Cymbidium floribundum alba などと書き表したりするようですわね。学名を見ると…正しくつけられている場合には…その植物が交配種なのか、原種なのかがわかるようになっている、というわけで、特にラン科の植物は同じ属内の種同士、時折は近縁の属の異なる種との間でも交配ができるものが多く、実にたくさんの園芸種が作出されている…たとえばカトレアの類など…ということのようですわ。

話、変わって。

園芸種のシンビ「ラブ・メッセンジャー’テレパシー'(Cym. Love Messenger ‘Telepathy’)こちらは交配種であることを明確にするために、属名シンビジウムの後に続く名称が大文字で始まっていますわ)」

花茎を一本折ってしまったので、二本残った花茎を今年は「アーチ形」に仕立ててみまして。直立させたの(リンクは去年の画像付きの拙稿)とどちらがいいのかしらん、好みの問題かも。

ハスの実

2010/04/14


「茶碗蓮(ちゃわんばす)」といわれるごく小さな花を楽しむハスがありますが、多分筆者が昨秋旧居の隣まちの商店街で、花がまだ咲いている株のうち、種ができているものを選んで…花蓮にはさまざまな色や咲き方があり、昆虫がよその花から花粉を運んでいるかもしれないのでそこに咲いていた花と同じ花が実生で育てた場合に咲くとは限りませぬが…それではなく多分花を楽しむもう少し大きくなる「花バス」といわれるものでしょうが、三つほど種をいただいておきまして。

その種を、5月とも、一説には7月ともいわれるのですが、蒔くことにしまして、当然今年の当地の寒い4月のこと、室内でのことですが。

種は殻が硬くて水を吸いにくいので、一部分を傷つけて清水に浸しておくのだそう。

というわけで、種の殻にハサミで穴を開け、水の中に沈めておくことにしまして。

画像は花バスの種が三つ、殻の一部を取り除いて中身が露出しておりまして。

水温が十分あれば三日ぐらいで発芽してくるそうですが、何分今年は寒いので発芽は一体いつになるのかしらん。

去年泥を入れたバケツで育ててみたレンコン…食用のハスですわね…は、今冬そのバケツを戸外に出したまま -10度Cにも下がった日がありましたり、積雪が何日も残りましたり、当然バケツの水には厚い氷が張ったままになりましたり等々、かなり厳しい季節を無事に耐え忍び、そろそろ新しい芽が出てくる気配がありまして。

二千年間土の中で眠ったまま過ごし、後に掘り出されて発芽した「大賀ハス(→リンク先はウィキペディア「大賀ハス」)」の例があるとおり、ハスという植物は強い生命力を持っていそうですから、多分このいささか寒い4月の我が家の室内に置いた水の中に入れた種も、そのうちには芽が出てくれないものか、と。

話、変わって、今日公開した四月の、日付が前の記事:

2010/4/1分  「種イモなどを伏せ、種を温め、などなど」

    4/2分 「季節は変わり…」


昨日出かけた折に立ち寄ったホーム・センターで、売れ残っていたサギソウと、しばらく前に開花していたなかなか美しい色合いのキンギアナム系デンドロビウム「ベニヅル」が花期を終え、隣の棚の片隅に移されて半額になっていたので我が家に迎えることにしまして。

ラベルには「デンドロビウム ベニヅル(Dendrobium ‘Benizulu’)」としか書いてありませぬが、サーチ・エンジンに相談してみると「デンドロビウム ベニヅル・トレジャー・アカトンボ」と出てまいりますわ、株の上部に薄紅色の花が群がり咲く様子を、紅鶴の乱舞に見立てたものか、あるいは群れて飛ぶ赤とんぼをイメージしたのか、ツルかトンボかよくわかりませぬが、花が終わってしまっているので、来年を楽しみにしまして、と。

さて、この株の、キンギアナムに特徴的なツノのようなバルブ(茎)には縦にシワが入り、水切れを起こしているように見えるので、まずは霧吹きで葉水を与え、様子を見てなるべく早く植え替えをしてやらねば、と。

夜に入り、何気なく株元を見てみると小さなカタツムリがいくつも動いているではありませぬか。殻の直径がせいぜい5ミリ足らずながら、ピンセットで株もとの表土をそっとはがしながら…カタツムリもナメクジも土の中にもぐっていることがありますから…一匹ずつ用意したポリ袋に入れていくと、少なくとも10匹以上を捕まえまして。

カタツムリは、昨秋卵を鉢土に産みつけられたものが孵ったような感じですから、鉢の中にまだいるかもしれませぬ、同時に、用土は赤玉土が古くなって崩れたものに、傷んだミズゴケが絡まっているような感じで、健康な白い根が鉢いっぱいになって根詰まりを起こしている感じでして、植え替えをできるだけ早いうちにしたほうがよさそうだ、と。

明けた今朝、午前中にも植え替えをすることにしまして。

一枚目の画像、白いプラ鉢の中に、キンギアナムは黒いポリ・ポットに植えられていまして。少々引っ張ったぐらいでは抜けませんでしたが、ようやく引き抜いてみるとこんな具合で根は傷んでいないようでして。

ピンセットで、根の間から用土を少しずつ取り除く(株の下のぼろぼろの土)と、根鉢の周囲には崩れた赤玉土がまるで粘土のように取り巻き、その内側には黒く変色して粉のようになったミズゴケが出てきまして。

二枚目の画像の、キンギアナムの株の向かって左には、新しい植え込み材料として、あらかじめ水に浸してあくを抜き、絞っておいた市販の新しいミズゴケに生きたミズゴケを混ぜたもの、右には、消し炭・発泡スチロール片、重し代わりに小石を入れた鉢、古い用土を全て落として根だけになった株。

鉢の中に用意したミズゴケを敷き、根の上からと真ん中にミズゴケを入れ、根を上からと下からとミズゴケで包んで鉢の中に据え、固く締まるようにミズゴケを詰めまして。

三枚目の画像は、植え替えを終えたところ。

ピンクの丸で囲んだものは、育ちつつある花芽で、つぼみの数がようやく9つと確認できるかできないかの小さなもので、本来ならばランの植え替えや株分けは花が終わってからの方がいいのでしょうが、この株は、まず根詰まりをしていたこと、カタツムリを退治しておきたかったこと、そして、あらかたの花はすでに終わっていることを考慮して植え替えを決行することにしまして。

この季節、今年の当地はなぜか寒い日がまだ続くようですけれど、水切れを起こしているように見えるので、葉水だけ与え、株全体を大きなレジ袋二枚に封じ込めて様子を見ることにしまして。室内のなるべく明るい気温の上がりすぎないところに置き、中が蒸れないように三、四日様子を見るうちに、植え痛みしていれば場合によっては花茎を切り取ることを考えねばならないでしょうし、順調に回復していれば、何よりつぼみが育ってくるでしょうからわかるでしょう、と。

一週間ぐらい後には様子を見て軽い水遣りをしてもいいかも、などと。


画像のシンビジウムは、2008/3月に我が家に迎えたかなり大型の栽培種「ラブ・メッセンジャー ’テレパシー'(Cym. Love Messenger ‘Telepathy’)」ですが、ピンクの丸で囲んだのが去年の初夏に育ち始めた葉芽で、ご覧のとおりまだまだ十分に育ちきっておりませぬ。この未熟のバルブは後ろにもう一つありますが今冬三本の花芽が育ちまして。

つぼみが大きくなる途中で花茎を一本折ってしまったので…引越しの後遺症で家の中が片付いておらず、等々の影響でつい、これら物言わぬものたちにしわ寄せが行ってしまったのですが…現在二本の花茎が立ち、開花が進んでおりまして。

去年2009年の夏は、旧居のあたりでは梅雨の雨がいつまでも続いて日照不足・温度不足で農作物にも影響が出たぐらいで、我が家のランの育ちがよくなかったので、あるいはこの大柄な「テレパシー」には花芽が期待できないかも、と思っておりましたが、昨シーズンと同じように10月の声を聞くころに花芽が見え始め、今頃になって何とか開花にこぎつけまして。

天候の影響もあり、2009年夏の育ちがよくなかったにもかかわらず、我が家の他のシンビにも全て花芽がつきまして。シンビジウム属の原種である金稜辺(キンリョウヘン、自生は中国)や寒蘭(自生は日本の紀伊半島以西、沖縄、台湾とその向かい側の中国大陸だそう)も全て花芽がつき、開花したものあり、つぼみが育ちつつあるものあり。

普通、シンビジウムは春に前年のバルブから葉芽が出て…樹盛や養分などが集中するように、一つのバルブに一つの新芽を残してあとは掻き取って・摘心して、といわれますわね…育ち、花芽分化の条件などはまだよく解明されていないようですが夏の頃に花芽分化し、やがて秋を迎える頃に充実したバルブに育つと花芽が出て、晩秋から翌春にかけて開花する、という育ち方をすることになっておりますわね。

シンビジウム属のランは、一度開花したバルブには二度と花芽はつかない、ただし、必ずというわけではないにせよ花芽のつかなかった前年のバルブには、二年目に花芽がつくことがあるといわれていますが。

昨夏の育ちがよくなかったにもかかわらず、そして去年のバルブが未熟なままなのにもかかわらず現在開花している画像の「テレパシー」の花芽は、一昨年、2008年に新芽として出た葉芽から出たものなのですよ。つまり、葉芽は二年がかりで育ち、途中新しい芽を育てながら秋にようやく花芽をつけ、翌春に開花したのでして。去年出た新芽はまだ十分に育ちきっておらず、今後今秋まで二年かけて育つ、ということのようですわ。暖地ならばあるいは一年で花芽をつけるぐらいまで充実することがあるのかもしれませぬが、この品種の葉芽は、梅雨時、むしろ梅雨が終わる頃になってようやく出てきますので当地がいささか寒い地方だから一年で育ちきらないのではないのではなかろうか、と。

一般的なシンビは大雑把には、3-4月に葉芽が出て、9-10月に花芽が出て、晩秋-翌春に開花する

のでしょうが、「テレパシー」は、前年の6-7月に出た葉芽が冬には休眠し、翌春再び生育を始め、6-7月には新芽(葉芽)を出し、10月に前年の葉芽がようやく育ちきって花芽が出、翌春に開花する

という育ち方をするようですわ。昨シーズン(2008-09年)はランの出来がよかったので、新芽の育ちは目下の株の状態に比べてずっとよく、筆者は去年開花した花芽がどのバルブから出たのかよく確認しなかったようですわねぇ。

前年出た葉芽に、翌年の梅雨時に葉芽が先に出て、その後花芽をつける「テレパシー」の育ち方は、同じシンビジウム属のカンラン(寒蘭)によく似ている、と思い当たりまして。

カンランは、梅雨時に新芽が出て、9月の初め頃に花芽が出て11月に開花し、冬の間はほとんど動き(生育)はありませぬが翌春暖かくなると新芽は再び生育を始め、梅雨時に新しい芽が出て…という育ち方をしまして。

春に出た葉芽が秋までに順調に生育すると充実して花芽をつけ開花するシンビジウムの、開花したあとのバルブについてはあまり注目されませぬが、バルブは翌年も生育を続けるようですわ。我が家にあるシンビの他の品種の花をつけたあとのバルブを注意して見てみると、人知れず開花後のバルブは二年目にもなお肥大を続け、春に出た新芽をわが子のように育て上げているようですわ。

「テレパシー」の巨大なバックバルブが、一体どうすればあんなに肥大するものか、と去年の花芽が出た頃だったかに書いたような気がしますが、二年がかりで肥大するのであればナルホド、と納得ができるような気がいたしまして。

開花を終えてしまったバルブが二年がかりで育つとすれば、去年のバルブについている緑の葉を切り落としてはいけないはず、吸収した水と、葉に光が当たり、空気中の二酸化炭素を吸って葉で光合成を行って栄養分を作り出し、今年生育中の新芽を育てているはずですから。

シンビの株分けをする際には、単にバルブの数だけで分けるのではなく、歴代のバルブをつけて分けるようにすれば、養分を蓄えている後援つきなので新芽の生育がよく、株分けした年には花が咲かない、といったことが少なくなるのかもしれませぬ。我が家では、株分けした年に花芽がつかなかったことはないような気がいたしますわ。


昨年暮れに急に手術を受けることになり、その後年内は「自宅療養」のつもりで長い歩きや畑を起こすなどの運動を一応は控えておりましたが、無事に新年を迎えることができ、経過も順調で先月には転居後、当地での新・「趣味の菜園」予定地のウネ起こしも無事に何とか終えることができ、さて、次は、と。

二月に入ると雪が降ったり寒かったりが続きましたわね、それでも思い立ったら、と昨日は地面に雪があり、風も吹き、いささか寒い一日ではありましたが、家族が自分の仕事場を造作中に必要な資材がある、買いに行かねば、というのを口実にして、手術後初めて新居から 5kmほど離れたところにあるスーパー、ホームセンター、ディスカウントストアなどが集まっている商業施設へ歩いて出かけてきまして。

その、ホームセンターで家族の必要としていた資材を見つけ、さて、園芸コーナーへ回ってみると。

しばらく前から注目していたデンドロビウムのふた鉢…最初はいくつか同じ花の鉢があったのですが、ひと鉢ずつ売れ残っていた…のうち、黄色い花の咲く片方の鉢は売れてしまったらしく、もう片方が残っていまして。

筆者が注目してきたのは、化粧鉢に植えられて見栄えのするようにラッピングなどをした大型の鉢ではなく、趣味のあるひと向けに、開花したバルブが二本ほど小さな鉢(3号鉢、直径約9センチ)に植えられた、いわば花つきの苗といった方がいい商品で、店頭で見かけた最初のころには¥1500弱の値段がついていたものでして。

リップに黄色が少し入り、花弁にはピンクに白の複輪が入った「デンドロビウム・チャイナ・ドリームクリスタル(Den. China Dreamcrystal)と名まえがついていまして。デンドロに複輪の花は珍しいのではないでしょうか。

それが、しばらく経ったころに覗いてみると、花が少ししおれ始めて値段は約半額になっていまして。黄色の花の咲いていた同じような大きさのもう一方も同じ価格になっていまして。どちらか、あるいは両方とも我が家に迎えてもいいな、とは思っていたのですが。

それが、昨日の昼過ぎには、そのチャイナ・ドリームクリスタルひと鉢だけになり、¥500になっていまして。元の価格の1/3になったわけですわね、ならば、と我が家に迎えることにしまして。

買い求めたのはいいのですけれど、外は風がかなり吹き昼過ぎでも気温は 4度Cぐらいで、ホームセンターの小さなレジ袋に入れたまま約一時間の道のりを歩いて帰宅するのでは少々かわいそうかしら、と。

ならば、と常に持ち歩いているもう一つのレジ袋…普通はマイ・バッグを持ち歩いてレジ袋はもらわないのですが、どうしても集まってしまうのでいくつか持ち歩いている…を背中のDパックから出し、隣のスーパーの品物を袋に詰める台のところでテープを借り、デンドロの鉢にホームセンターの袋を上からかぶせて鉢の底の部分にテープで止め、もう一つのレジ袋に入れて手に下げて持つことにしまして。

帰宅して、まず二枚のレジ袋から出した鉢は、いささかしおれた花が開花中のバルブ二本から、それぞれ新芽が一つずつ育ち始めているのを再度確認し、化粧鉢にすっぽりと入れられている株の植えられたポリポットを引き抜いて底の部分から元気そうな根が何本も見え、ポットの中のミズゴケが乾いているのを確認し、化粧鉢に戻して…ポット植えのまま外に置くと転倒しそうなので…さっと水遣りをし、茎葉には霧を吹き、しおれた花を切り落とし、つぼみがそろそろ開き始めてもよさそうな我が家の先住のデンドロ「スィート・キャンディ」の横に置くことにしまして。

画像は、そのデンドロビウムの、しおれ残って一応まだ見られる花の咲いている部分。

花弁の縁に沿って他の色が入る花の咲き方(芸)を「複輪(ふくりん)」といい,、バラ、朝顔、サツキ、ペチュニア、グロキシニア、最近はパンジーなどの園芸種によく見られるものでしょうが、我が家に迎えたデンドロ「チャイナ…」はよく見ると複輪というよりはガクも含め花弁中央のピンクの広がり具合が、複輪のように見えるといった方がいいかも。複輪は、デンドロビウムにはあまり見たことのない花色(芸)に見えますが、どうなのかしらん。

すでに花が終わりかけの今年のこの鉢、来年に向けてしっかり育って欲しいものですわ。

スミレの香り

2010/01/02


大晦日のころから少しずつ開き始めたパルマスミレ(学名:なかなか難しいようですが、一応Viola suavis)の花が今日やっと開ききった、といえそうですわ、といってもたった一輪だけ。

先月の初めに受けた手術のあと四週間が経ち、術後にはほとんどなくなってしまった筆者の味覚・嗅覚のうち、味覚はほぼ正常に戻ったという感じがしますが、嗅覚はまだ完全とはいえないような感じが抜け切らないのですが。

香水の原料として栽培され、利用されるこのパルマスミレの花の香りを今日確かに筆者は感じることができまして。少しずつ手術以前の自分に戻ってきているようで、そろそろ普段と同じ生活に戻ってもいいのかも、と。

東京標準よりも少し寒い当地、元日の昨日は終日零度以下でしたから、ほぼ真冬日といってもよかったかも…「真冬日」は正確には一日の気温が零度未満の日のことだそうですから、厳密にはどうだったのでしょうか…このパルマスミレはまかりまちがっても当地のこの季節に、夜間は特に外へは出せませぬ。

以前、玄関先の土間に取り込んだことがありましたが、厳冬期を越したころに元気がなくなり、結局枯らしてしまったことがありますから、今手元にある株は秋に直径約30センチの丸型のプランターに植え替え、寒くなり始めたころから台所に置いていまして。

画像は、薄紫の八重咲きの一輪が開花したところ。

実際の花の色はもう少し白っぽく、葉は薄い黄緑色のような気がいたしますが。

スミレの仲間は、陽当たりがよくないと花が咲かない感じがしますけれど、この株はどちらかといえば薄暗い部屋の中ばかり。日中は少しでも明るいところに出して陽に当てるようにしながら様子を見ておりますが、新しい土に植え替えたのがよかったのでしょうか、つぼみがたくさんついておりますわ。今後、どのくらい香りのいい花を咲かせてくれますことか。

嗅覚が戻ったことを教えてくれたこの一輪に感謝しながら、たくさん咲いたらスミレの砂糖漬けを今年は作ってみようかしら、などと。

可憐な小さな花が咲くこの植物は匍匐茎(ランナー)でいくらでも殖えまして、小さなポット苗があっという間にふた鉢になり、昨秋にかなり植え広げたつもりの丸型プランターの周囲に、半年も経たないうちにもう匍匐茎がはみ出していまして。今後、この寒さに弱い植物をどうしてやったらいいかしら、などと。


デンドロビウムの二品種(Den. ‘Sweet Candy’, Den. Angel Baby ‘グリーン 愛’)をいずれも春に株分けして四鉢と、セロジネ(Coel. ‘Intermedia’)のひと鉢は、今年の2月から3月にかけて我が家に迎えたものですが、デンドロもセロジネも初めて触るランなので、どうなることか、と一年生の筆者は興味津々で日々観察しておりますが。

9月も終わりに近くなり、デンドロ・スウィート・キャンディには早々と花芽らしいものが見えてきまして、ずいぶん早いですこと、このまま高芽になってしまうのでは、と少々心配でもありますが。

この株は、我が家に来たときにはほとんど花が終わっておりましたけれど、夏にいくつかの花が狂い咲きしましたので、下の画像の赤い丸で囲んだような「イボ」が、運がよければやがて花芽になっていくことを経験しましたが。

それにしても、一般的にデンドロビウム・ノビル系といわれる系統は、秋に 5度Cぐらいの低温に二週間ほど当て、同時に水遣りを控えることで花芽分化が促されることがわかっており、比較的花を咲かせるのが易しいランといえそうですが、最近の園芸種は、低温にあまりあわなくても花芽がつきやすくなっているといわれるようですが、東京標準よりも少し寒いとはいっても、例年当地の気温が 5度Cぐらいに下がるようになるのは11月の初めごろだと思いますから、ひと月も早く花芽分化しつつあるのかしらん。

そして、新芽がツノのように伸びるばかりで葉も展開せず、どうなることか、と毎日楽しみに眺めておりますセロジネにも、またもや角のような芽が出てまいりまして。

葉芽は円錐形に伸び、花芽は幾分ふっくらとしているとはいわれているようですが、何分初めて見ることなので目の前に出始めたこれらの芽がふっくらしているかどうか、筆者には判断できかねまして。

二枚目の画像の、矢印の先の丸で囲んだものがその新しい芽ですが、見たところ春にいくつも出てきた葉芽のようにも見えまして、セロジネは調べてみるとこの季節に葉芽が出ることもある、と出てきますので、この先、冬の終わりごろに咲くといわれるセロジネのつぼみが見えるまで、花芽なのか、葉芽なのかどちらだろう、と長い長い楽しみができましたわ。

9月も終わりですわね。これらがいずれも花芽だったとすれば、花が咲くのは新居でのことになりそうですわ。その新居は、当地とはいささか環境がちがい、いわゆる中山間地で、当地よりは幾分最低気温は下がり、最高気温は上がり、一日の寒暖の差が大きいところのようなので、そして雪国ではないにせよ一体どんな冬が訪れるものか、今手元にあるランを全て連れて行ったとして、当地と同じような開花が望めるものかどうか、新居界隈の人々に尋ねてみよう、などと。